当グループの株式会社アストコ（以下、アストコ）は、障がい者福祉サービスとして「就労移行支援」「就労継続支援」事業を行っています。

アストコより、長野県松本市にある事業所「ブライトまつもと」の就労支援担当者である良波美穂さんにお話を伺いました。

まずはどのような事業なのか簡単に教えてください

私たちは、「障害者総合支援法」に則り、行政の指定を受けて事業をしています。

就労移行支援は2年間という期限があるため、その期間内でいろいろ学んで社会を知ってもらって、就職をしてもらえるようにサポートしています。

2年以内で就職できるように工夫されている点は

ブライトまつもとは、働くための知識やスキルを学ぶ「駅前センター（※１）」と、実際の工場で働くのと同じような模擬訓練に取り組める「研修センター（※２）」があり、その2事業所を行き来できるところが、特徴だと思います。

例えばビジネスマナーや実際の仕事に近い環境で、仕事に必要なコミュニケーションだったり、体力、集中力だったりを講座や現場で学ぶことができます。

はじめは体力に不安があるため駅前センターを利用されている方が、徐々に研修センターでの作業を増やしていく、研修センターを利用されている方が、コミュニケーションの苦手さがあるため、駅前センターを利用する等、２つの事業所を組み合わせることで、その方に合った効果的な就職訓練に取り組むことができます。

ひとりひとりに訓練プランをつくっているんですね

はい、全員が同じ訓練をしているのではなく、その方にあったプランを個々に組み立てています。ご本人の希望に加え、環境や状況で変わってきます。

ひとりひとりに担当がつき、担当が計画を立てていますが、スタッフ全員で利用者の方とコミュニケーションをとっています。現場からお話を聞いたり、スタッフ間でやり取りをしたりと、日々計画と状況を照らし合わせながら支援の方向性を詰めていきます。

利用者の方が就職後も長く働けるように気を付けていることはなんでしょう

就職はできて最初の１，２年がうまくいっても、環境のちょっとした変化で崩れてしまうことはあります。制度では就職後半年間の定着支援をすると決まっていますが、企業やご本人と連絡を取って、半年を過ぎても必要であれば相談に乗っています。

最終的には利用者の方から企業の方に相談できて、そこで解決するのが目標だとは思いますし、そうなるように工夫はしていますが、企業での悩みは利用者から企業の方に言いづらいこともありますので。

アストコで働いていて一番うれしかったことは何ですか

この仕事をしていると思い通りに行かなかったり、理解してもらえなかったり、思いが通じないことがあったり、悔しいことや辛いこともたくさんあります。それでも色々なことを乗り越えて、利用者の方の就職が決まった時には本当に嬉しいです。

卒業の時に一言いただくのですが、スタッフへの感謝の言葉をいただくこともありますし、アストコに居た期間の想い出をお話いただくこともあります。また、ご家族や本人からの感謝の言葉をいただいた時に、この仕事をやっていて良かった、と思います。就職されるとアストコを卒業しなければいけないので、喜びでもあり、寂しくもあります。

アストコに入社する以前から障がい者の方へ支援をされていたんですか

福祉を学んだことはなくて、以前は全然違う仕事をしていました。アストコ入社時は事務職を希望していて、高い志があって入社したわけではありませんでした。1，2年は現場の支援員として仕事をはじめました。最初はどういう言葉がけをすればいいのか、どう接したらいいのかと悩むことが多かったですが、みなさんが一生懸命に訓練をしている姿を見ていると私も元気をもらえて、今まで頑張れています。

利用者の大切な人生の一部をお手伝いする、とても重みのある仕事ですが、こんなに仕事にやりがいを感じたのは初めてかもしれません。良いご縁に感謝したいです。

最後に、今後についてひとことお願いします

「働くって何だろう？」「就職って何？」という状況で一歩踏み出すことに不安な方が多いので、不安にならないように支援をしていきたいです。手取り足取りというような先回りの支援ではなくて、企業に就職した時に自分の力でうまく出来るような訓練を心掛けていきます。

また、就職後は長く勤めていられるように今後も支援をしていきたいです。

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就職を目指す障害者のための、就職サポートセンターBright（ブライト）
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