SERVICE事業分野

リチウムイオン電池リサイクル事業

レアメタル(希少金属)であるコバルトやニッケルを含有したLIB(リチウムイオン電池)は、スマートフォンやノートパソコンなどのモバイル機器や家電製品などに広く使用されています。また、世界的な脱炭素化の潮流を受けて、電気自動車に使用されるLIBの量も増加しています。これらのLIB需要の拡大により、近い将来、コバルトやニッケルの需給逼迫という懸念が顕在化するリスクがあります。
エンビプロ グループでは、これまでリサイクルされることの少なかったLIBやニッケル水素電池などの充電式電池のリサイクル事業を通じて、レアメタルの資源循環を確立させることで、限りある資源の有効活用に貢献しています。

電池 to 電池のリサイクル

提供サービス

安全かつ高効率なリサイクルプロセスの確立

安全かつ高効率なリサイクルプロセスの確立 イメージ

(株)VOLTAでは、市中で発生する様々な種類のLIBのリサイクルに対応しています。グループで培った物理選別技術を活かして、電池や筐体の解体・選別を行っています。また近隣や周辺環境の安全のため、焼却ではなく、加熱乾燥を行うことで、処理工程で発生する有毒ガスの減少に努めるとともに、独自の排ガス処理システムを導入し浄化しています。さらに、責任あるリサイクルプロセスの確立を目指し、2021年2月にはR2認証を取得しています。

ブラックマスの生産

ブラックマスの生産 イメージ

LIBを放電・乾燥、破砕、選別する事で、ブラックマスと呼ばれるコバルトやニッケルを含む濃縮滓の生産や、銅・アルミ等のリサイクルを行っています。将来的には、自社でブラックマスからの製錬を行い、バッテリー関連メーカーに材料供給することも検討しています。

電極材や電池以外の使用筐体もリサイクル

電極材や電池以外の使用筐体もリサイクル イメージ

正極材・負極材からも、効率的な選別方法により、ブラックマスや銅・カーボンの生産を行っています。電池を構成している筐体、付属品等もグループのノウハウと技術を活用し総合リサイクルを行っています。

電池 to 電池のクローズドループの実現に向けて

電池 to 電池のクローズドループの実現に向けて 図

電池 to 電池のクローズドループの実現には、以下の3つの工程が必要です。
①ブラックマスを回収する前処理工程(放電・乾燥・破砕・選別等)
②回収されたブラックマスから高純度の金属(硫酸コバルト、硫酸ニッケル等)を抽出する製錬工程
③高純度の金属を電池活物質用原料へ加工する前駆体製造工程
(株)VOLTAでは 2022年に既存BM(ブラックマス)製造工場の拡張、2025年には湿式製錬工場を稼働、その後 の前駆体製造を含めた電池のリサイクルシステムの構築を計画しています。リサイクル工程を一貫して担うことで、製造から廃棄、廃棄から製造までのトレーサビリティが確保され、動静脈一体となった電池 to 電池のクローズドループによるサーキュラーエコノミーの実現が可能になります。